金持ち父さん、貧乏父さん(本)の概要

 

今回は、お金に関するベストセラー「金持ち父さん、貧乏父さん」を紹介します。

〇作者ロバートキヨサキ

アメリカの投資家、実業家。日系4世。『金持ち父さん』シリーズの著者。1997年に著書『金持ち父さん 貧乏父さん』を執筆。『金持ち父さん 貧乏父さん』は全世界で51カ国語に翻訳され、105カ国で紹介され、『金持ち父さん』シリーズは、日本で累計350万部、全世界では累計3000万部を突破している。 

〇評価

会社員として投資に縁がない人には、お金や投資、経済、資本の論理という面で、その考え方を指南してもらえる初心者向けの本である。なお、物語形式の翻訳本でページ数が多いため読みにくい感じがするのが欠点。

〇著作に至る著者の動機

お金に関する知性(ファイナンシャル・インテリジェンス)を高めることに役立てるために本を書いたとのこと。「自分のお金を自分の頭に投資し、資産の獲得の仕方について学び、始めは小額からスタートする。スタートは早ければ早いほど良い。」とコメントしている。

〇金持ち父さんの6つの教え

1お金持ちはお金のためには働かない

2お金の流れの読み方を学ぶ

3自分のビジネスを持つ

4会社を使って節税する

5金持ちはお金を作り出す

6お金のためではなく学ぶために働く

〇6つの教えの解説

1お金持ちはお金のためには働かない

お金に働いてもらう

・お金が無くなる恐怖とお金を増やしたい欲望をコントロールする方法を学ぶ

・自分自身を変える

・お金に関する情報、知識を手に入れる

・チャンスはすぐ行ってしまうのですぐ決断する

2お金の流れの読み方を学ぶ

会計学を学ぶ(資産・負債、収入・支出の理屈を学ぶ、数字が何を意味しているかを考える、キャッシュ(現金収入)を生む構造を学ぶ、お金を管理する方法を学ぶ)

やるべきことは、

・支出の中でいちばん大きい社会保険料・税金(所得税・固定資産税等)を減らす(社会保険料・税金をとる政府のために働くのを止める)

・専門家等の頭のいい人を活用する

・キャッシュ(現金収入)を生む資産を持つ

持ち家はキャッシュを生まない、つまり良くない資産なので止める(投資機会という時間を失う、投資のための資本が減る、投資に関する教育の機会を失う、銀行に払う利子のために働くということを止める)

・ビジネスをするか、投資家になる(他人を儲けさせるために雇われるのを止める)

・月に1度、財務諸表(収入と支出の流れや資産、負債の状況)を把握する

3自分のビジネスを持つ

支出を低く抑える、負債を減らす、目減りしない資産を持つ

・基本は起業→投資の順番ですすめる

・物件は1年、遅くとも7年以内に売却する、贅沢品は資産から生み出した収入で買う

4会社を使って節税する

法律、経済、市場構造、資本主義を知る

・税金が少ない会社という形をつくる

・①稼ぐ→②お金を使う(経費控除ができる)→③税金を払う、勤め人は③と②が逆、つまり、この経済構造、市場構造を知る

・お金がお金をつくる資本主義を理解する、金融がお金を稼ぐ構造を理解する

5金持ちはお金を作り出す

チャンスを生かすためにはリスクを負う必要があるがリスクに対する恐怖を力と知恵に変える

・お金に関する知性(ファイナンシャル・インテリジェンス)を高める・・・会計力、投資力、

市場の理解力、法律力

時間をかけてチャンスに気付く、知らないことが最大のリスクである

・お金に関する知性(ファイナンシャル・インテリジェンス)が必要であるものの、複雑で、理解できないものには手を出さない、なお安全策は儲けが少ない

・チャンスを生かすために余裕資金を準備する

・失敗がなぜ悪い事ではないのか(失敗を乗り越え学ぶことによりその経験が血と肉となり将来の成功に結び付く)

・許容範囲を超える損失が出る時にすることは、損失に耐えることではなく、損切りを行い損失を最小限に抑える

・勤労所得を不労所得、ポートフォリオ所得に変える

6お金のためではなく学ぶために働く

セールス、マーケティング、人の管理、システムの管理は普遍的で重要である 但し、それ以外の専門性は持つことは強みでもあるが弱みでもある(その専門に頼りきる、専門市場が狭い)

お金の流れを勉強した後、キャッシュフローを生む資産を持つため行動するに当たり注意が必要である。

〇前提

1お金を失う恐怖を克服する

2臆病にならない

3お金を稼ぐことを優先する、後回しにしない、怠けない、

4投資(自分、外部)を優先する

5無知に気づき専門家、専門書等で知識を補う

〇スタートを切るための10のステップ(行動指針・哲学)

1強い目的意識を持つ(精神力)

2いろいろ学んで、方法を選択する(選択する力)

3良い情報を交換し合える友人を慎重に選ぶ(協力の力)

4新しいやり方を次々と仕入れる(速習の力)

5自分自身をコントロールする(時制の力)

6ブローカーにたっぷり払う(忠告の力)

7元手は必ず取り戻す(+αをタダで手に入れる力)

8贅沢品は資産で稼いだお金で買う(焦点を絞る力)

9投資のヒーローから学ぶ(神話の力)

10教えよ、さらば与えられん(与えることの力)

〇行動のヒント

今までを振り返り、上手く行っていないことを止め、新しくやることを探す。

自分でやりたいことを成し遂げた成功者を見つける

セミナー、講座に参加する

投資先の情報をくまなく調べる

投資の買付申し込みをたくさんする、経験する(買付申込だけで制約とはならない)

資産をバーゲンで買う、買い方で利益は決まる(時期、機会が重要)

適切なルート、場所で買う

時には買手を見つけてから売り手を探す

取引の規模を大きくする

過去、歴史から学ぶ

まず行動する。

以上

 

 

2017年11月6日 | カテゴリー : 資産運用 | 投稿者 : ファインRアドバイザー