個人向け国債の収益性

個人向け国債は債券の中で、国の保証があり安全性に優れていますが、収益性は低金利政策の中でかなり低い商品となっています。しかし、最低年率は、都市銀行の利率0.0.1%より高い0.05%なので、収益性が極端に悪い商品ではありません。また、流動性については、1年間だけは解約できないのでその拘束はあるものの、1年後にはいつでも1年分(半年分×2回)0.05%の金利分を解約手数料として支払えば解約出来るので、すぐに使うお金で無い限り流動性にそれほど問題はありません。また、その解約手数料もまた収益性の面からみて大した金額とはなりません。100万円であれば、500円の解約手数料になります。

但し、これだけみると個人向け国債はそれほど魅力的商品ではないと思われがちですが、他に収益源があるのです。大手証券会社では個人向け国債を買うと、0.3%~0.5%の奨励金を出しています。1年間だけ見れば、0.3~0.5%の奨励金から0.05%に解約金を控除しても手元には0.25%~0.45%の収益が残るわけです。

そこで、1年間の運用に限れば、最大0.2%程度のネット証券の1年定期預金より利率が高くなります。このように、奨励金を活用して、低金利でも可能な限り利子を狙うことも1つの方策でしょう。100万円であれば、2.5~4.5千円の利子が手に入ります。

個人向け国債は、3年固定、5年固定、10年変動の3種類がありますが、どれも利率は最低の0.05で同じなので金利が上がる可能性も考え10年固定がお薦めです。10年固定でも1年後には解約できます。

なお、証券会社に口座を持っていない方は、口座管理手数料が数千円かかりますので、それの見合いで口座開設の是非を考えて下さい。

余裕資金なら、都市銀行に預金するよりも個人向け国債を買った方が良いのではないでしょうか。

 

 

 

2016年12月13日 | カテゴリー : 資産運用 | 投稿者 : ファインRアドバイザー